会社法改正原案、経営監視の実効性が課題(日経)

 法制審議会(法相の諮問機関)の会社法制部会は18日の会合で、会社法改正の要綱原案を示した。上場企業などに外部からのチェック機能を強めるための社外取締役設置の義務付けは見送る一方で、置かない場合は理由を開示するよう求めた。親会社の株主が子会社の経営陣の責任を追及できる制度の導入も盛り込んだ。

 会社法制部会は企業統治のあり方について2010年に議論を始めた。今回の原案をもとに今年8月中に最終案をまとめる。法制審は9月に法相に答申する予定だ。法務省は秋に想定される臨時国会に会社法の改正案を提出したい考えだ。

 焦点だった社外取締役の義務付けは見送られたが、企業統治の改善や経営の透明性を求める投資家や株主の視線は厳しい。企業は経営の実態に合った実効性のある仕組みづくりが引き続き求められる。

 社外取締役については、昨年12月の中間試案で「監査役会設置会社で会社法上の大会社(資本金5億円以上または負債200億円以上)」か「有価証券報告書の提出義務のある企業」に、設置を義務付ける案を出していた。これに対し経済界は、人材確保が難しいうえ「一律に義務付けても企業統治の改善効果があるかわからない」(経団連)と強く反発してきた。

 18日の部会では、義務付けの見送りで経済界に配慮する一方、有価証券報告書を提出する会社に対して、社外取締役を置かない理由を株主総会の事業報告に載せる妥協案を提示。証券取引所が社外取締役を1人以上確保する上場ルールを導入する可能性に触れ、法律外での緩やかな規制に委ねる考えを示した。経済界の委員は社外取締役を置かない理由の開示に同意せず、結論は持ち越した。

 原案は、会社の形態として社外取締役が過半数を占める「監査・監督委員会」を選べる制度の導入も明記した。経営と監督を分け、企業が一般的に導入している監査役会に代わって経営監視を強める仕組みだ。ただ、社外取締役の設置義務付けが見送られたことで、「監査・監督委員会」の制度を利用する企業は少ないとの指摘も出ている。

 親会社の株主が子会社の取締役の責任を追及できるようにする「多重代表訴訟制度」の導入も提示した。親会社の株主が財務状況のわかりにくい子会社の不正を監視する狙いがあるが、制度の乱用を懸念する経済界には反対論が強い。

 このため、訴えを起こせるのは「親会社の発行済み株式を1%以上持つ」大株主に限定。訴える相手先も「親会社の総資産額の5分の1超を持つ子会社の役員」に制限した。

ここ最近大王製紙の件だったり、オリンパスの件だったりと

企業の不祥事が続いたことを受けて、


社外取締役の設置を義務化して

コーポレートガバナンスを強化しようと。


オリンパスなんかは

やっぱり外部の人をトップに置いたおかげで

膿が出てきたわけですから

効果ということではちゃんとあるんでしょう。


ただ既存企業の経営陣としては

難色を示すでしょうねぇ。


いきなり企業風土をわかっていない人が入ってくるっていうのは

なかなかやりづらいでしょうから。


まぁこの辺のことは徐々に徐々に義務化に向けて

動いていけばいいと思います。


無理してすぐに法案化というわけにもいかないでしょうが、

そのうち義務化する流れになるでしょう。


自主的にガバナンスをしっかりできればいいんですが、

そんなの無理ですからね。


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