民間介護保険は必要?老後を想定、自分で備え (日経)

こんにちは。

下北沢の資産設計行政書士の志塚洋介です。

今日も日経のHPの記事 から

 保険各社が開発に力を入れる介護保険商品。公的な介護保険制度を補完する役割として注目が高まるが、民間保険にはメリットとデメリットの両方がある。限られた家計の中から保険料を捻出すべきかどうか、自分の判断軸を持っておくことが大切だ。

 「息子に介護を頼むつもりはない。自助努力で備えないと」。千葉県に住む斎藤久子さん(仮名、58)は民間の介護保険への加入を考えている。ただ、決断はできていない。「保険料を払い続けられるか不安」という理由からだ。

 検討しているのは要介護2以上になると毎年60万円の年金が亡くなるまで支払われる終身タイプ。保険料は終身払いで月1万円を超える。すでに生命保険などで月2万円近い保険料を払っており「介護を心配するあまり老後の生活が苦しくなるのでは」と心配する。

 介護にはどれくらいお金がかかるのか。まず土台にあるのが公的介護保険だ。65歳以上で介護が必要な人にサービスを提供し、利用者は代金の1割を負担する。その自己負担分と、訪問美容といった公的制度の給付対象外で全額自己負担となるサービス料は自分で用意する。民間保険はそれに充てる目的だ。

欠点も把握を

 生命保険文化センターの2012年度調査によると、世帯主または配偶者の介護に必要と考える費用は平均3285万円だった。

 しかし過去3年に家族などが要介護になった約600人に聞いたところ、住宅改造など一時的な支出は平均91万円。介護費用は月平均7万7000円で、期間は平均56カ月半だった。単純合算すると526万円。これ以上かかる場合もあるが、自分で準備しておく参考値といえるだろう。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の畠中雅子氏は「貯金が少ない世帯にとって保険は有効な手段」と指摘する。貯蓄の取り崩しを抑え、介護の長期化に備えることができるためだ。高齢化が進む中で公的制度の先行きも不透明な面がある。FPの新美昌也氏は「将来的なサービスの縮小と自己負担の拡大は想定した方がいい」という。

 一方で民間介護保険には注意点もある。一度加入すると保険料は他の目的に使えない。掛け捨てタイプで家計が苦しくなって中途解約するとそれまでの払込保険料と保障を両方失う。

 インフレにも弱く、同じ給付額でもサービス料が上がるとカバーできる範囲は狭くなる。現在主流の支払い基準を公的認定制度に連動させるタイプは、公的基準の変動によって保険金の給付が左右される。

 FPの内藤真弓氏は「保険料を払い続ければ安心、との考え方はやめた方がいい」と話す。まず考えるべきは「どんな形で老後を過ごし、どのような最期を迎えたいか」(内藤氏)。

 その上で保険に加入する場合、「50歳が一つの目安」(畠中氏)。若いうちは保険料が低いが自分の介護のことを考える余裕はない。一方で冒頭の斎藤さんのように60歳に近づくと保険料が上がるためだ。

 例えばソニー生命保険の終身介護保険(要介護2以上で一時金60万円、介護年金毎年60万円)に女性が50歳で加入した場合、保険料は毎月7920円。介護が必要になる確率が上がる75歳までの25年間の保険料総額は237万6000円だ。要介護2以上の状態が3年以上続けば、給付額の方が多くなる。

 内藤氏は貯蓄での備えを推奨する。誰もが要介護になるわけではなく、保険を掛けても給付要件を満たすとは限らないからだ。「要介護になる確率が高まる年齢を考えても、時間をかけて準備できる」という。

 保険料に充てるお金をスポーツなど「要介護になるのを遅くするために使うのもいい」(内藤氏)。同じ保険でも、払い終えた定期付き終身保険を解約して介護に充てる選択肢もある。自宅を担保にお金を借り、亡くなった後に売却するなどして返すリバースモーゲージなどを含め、様々な可能性を探るべきだろう。


ちょっと長い記事ですので無理やり要約しますと、

民間の介護保険に加入するとすれば50歳くらいが目安。

ただし加入すれば安心というわけではなく、

家計を圧迫するので老後の過ごし方を考えながらの加入が必要。

保険というものは貯蓄で補えない部分をまかなうものだというのが

私の考えなので、

必要以上に加入するものではないと思っています。

自分の子どもに介護を頼むかどうかなども含め

総合的な事情を考慮して保険加入を考えるべきです。

そして、その際は必ずご家族であらかじめ考えを共有しておきましょう。

相続などでもそうですが、

考えを共有しておかないと、

本人がどうしたいか、家族がどうしたいかという点で

意見を統一できないので

思わぬ争いを生むことがあります。

当然その際は専門家の意見も交えて話をできればいろんな可能性が探れると思います。