金融庁の言うことなら全部正しいのか?③

世田谷区下北沢の行政書士・ファイナンシャルプランナー

志塚洋介です。

前回に続き

金融庁森長官の談話についての個人的な意見です。

 

今回は、

「毎月分配は複利効果が得られないので不利」

という話。

 

正直、この説を唱える人が最近多いです。

そういう人たちの論理が間違っているとは思いません。

それはそれで正しいですし、

毎月分配はかなり不利だと思います。

じゃあ何が間違っているのか?

それは、

「毎月分配は資産形成に使う商品ではない」

ということ。

毎月分配は取り崩すことを前提に使ってほしいのです。

元々毎月分配は、

年金の補完として活用するための商品として

作られました。

「2か月に1回の受け取りではなくて

毎月受け取れるんですよ」

みたいなかんじですね。

退職金等で毎月分配型ファンドを買って、

取り崩すことになるかもしれないが

「毎月受け取れる」というニーズに応えたものなわけです。

なので、運用しながら取り崩すということを考えれば

かなり優れた商品です。

逆に言えば資産を増やすには向いていません。

入口から間違っているわけですね。

タコ足上等!

なわけです。

 

なお、これを言うと、

SBI証券で「毎月定額取り崩しサービスがある」

と言ってくる毎月分配批判論者の方がいらっしゃいます。

毎月定額取り崩し?

ドルコスト平均法の逆になりますが

それでも良ければ・・・

(ドルコスト平均法がそんなにいいものではないと考えている人もいますし)

 

あと「毎月一定口数取り崩しサービス」

というのもあるようです。

これと毎月分配とどちらが有利かは

ケースバイケースですが、

毎月一定額を取り崩したいというニーズに応えてはくれません。

また、取り崩し期間が確定されてしまうので、

その期間が終わったあとどうするか?

という問題もあります。

 

個人年金などでも同じように

運用しながら取り崩すことはできるのでしょうが

それでは運用利回りが小さくなるというデメリットがあります。

 

また毎月分配のデメリットとは、

分配金が必ずしも一定ではないこと

です。

ま、他にコストの面などもありますが、

多少高いコストは取り崩し手数料ということで認識すべきなんでしょうかね。

毎月分配ファンド全体的に

あと0.3~0.5%くらいは安くできるのではと思うのですが。

 

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