欧米株が全面安 ギリシャ問題、独仏首脳が協議へ
【ロンドン=上杉素直】1日の欧米株式市場で欧州債務危機への懸念が再燃し、主要株価指数がほぼ全面安となった。ギリシャのパパンドレウ首相が欧州連合(EU)などによる支援策受け入れの是非について国民投票を実施する方針を表明し、財政再建が遅れるとの不安が広がった。ギリシャ情勢の急変を受け、サルコジ仏大統領とメルケル独首相は同日、緊急電話会談で対応を協議する。
欧州市場ではドイツ株価指数(DAX)が一時、前日比6%安と急落。英仏の株価指数も3~5%安となった。ニューヨーク市場のダウ工業株30種平均も大幅安で始まり、下げ幅は一時270ドルを超えた。
ギリシャの国民投票方針を受けて、市場では欧州危機の長期化懸念が改めて浮上。米金融大手MFグローバル・ホールディングス破綻の影響もあってリスク資産を圧縮する動きが加速し、株式への売り圧力が高まった。
ロイター通信は1日、フランス政府関係者の話として、ギリシャの国民投票をめぐる不安拡大を受け、サルコジ仏大統領がメルケル独首相と緊急電話会談をすると報じた。ユーロ圏ではアイルランドなどからもギリシャへの反発の声が上がっている。日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会議が仏カンヌで3日開幕、欧州危機への対応を話し合う。
欧州の主要株価は、危機打開策を打ち出したユーロ圏首脳会議前の水準へ逆戻りした。国債市場ではギリシャの10年物国債利回りが26%と、通貨ユーロ導入後の最高水準へ上昇(価格は下落)した。イタリア10年債の利回りも6.3%程度となり、ドイツ国債との利回り格差は過去最高水準に広がった。
イタリア国債の利回りは、8月上旬に欧州中央銀行(ECB)が同国債の買い支えに踏み切る直前の高さの近辺へ上昇している。
ということであんまり経済問題には
手を触れたくないのですが、
さすがにここまで大きい問題であれば
触れないわけにもいかないですねと。
事の発端は
ギリシャの債務が膨らみすぎましたねと。
それで、市場は参加者の思惑で動きますから
そろそろギリシャやばいんじゃないっていう投資家心理が
どんどん大きくなってここまで来てしまったと。
まぁ財政的には破たん状態なんですよね、実際は。
ただ、またリーマンショックのようなことがあってはいけないので
何とかソフトランディングを目指したいと。
まぁもうリーマンショックくらいの感じになってますけどね。
で、各国どうしようかと考えて、
いい施策を考え付いては相場が回復し、
やっぱり危ないんじゃないっていう話になれば
急落すると。
その繰り返しなんですよね。
じゃぁどれくらい続くの?
たぶんしばらく続くんじゃないですかね。
5年とか10年とかのスパンで。
考えられる解決の方法は
これからあげる3つくらいでしょう。
①ユーロ崩壊
つまりはギリシャの脱退と。
ユーロが解散するわけではないです。
そんな大きなことにはしないでしょう。
ただ、この方法はあまり現実的ではないです。
というのは、
ユーロというのはそもそも経済的な合理性を求めてできたものではなく
政治的な思惑の中で出来上がったものなのです。
ですので数字だけを考えてギリシャを脱退させるというのは考えにくい。
しかも、脱退させると
通貨安になって債務が2倍くらいに膨らむようです。
②財政統合
ギリシャ独自の財政を認めず、
ユーロのほかの国なりの財政と統合してやっていく。
まぁこれもギリシャが許さないでしょうと。
③応急処置の繰り返し
何か起きたら各国首脳が話し合ってそのたびに解決していくと。
結局こういう方法しかないんじゃないでしょうかね。
各種データを見ていると
実際不良債権の処理などでこの問題を解決するために
2,000~3,000億ユーロくらいの資金が必要なようです。
そんな金をすぐに動かすことができるかというと
ユーロという塊の性質上難しいでしょう。
ですので、今のような乱高下を繰り返しながら
徐々に改善し回復していくという見方がだとうなんでしょうね。
EFSFとかいろいろ考えてくれて
まぁ投資家はそのたびに好感するわけですが、
結局は実効性ですよね。
あと、興味深いのは
今日破たんしたMFグローバルという金融機関。
ジョン・コーザイン氏という人がCEOを務めていたのですが
ゴールドマンサックスの共同CEOやニュージャージー州知事を歴任したと。
で、GSのCEOを務めていた時に同じく共同CEOを務めていた人との
ライバル争いで負けてしまった形になってしまったんですね。
それでその後MFグローバルのCEOになり、
GSを見返すために奮起したと。
リーマンショック後に安いところを買いまくってやるってんで
欧州の債券を相当買い込んだそうですね。
側近が心配しても長年の相場観があるから大丈夫だと。
まぁこんな状況になったら
吹っ飛んでもしょうがないですよね。
というギリシャ問題の話でした。