中国、外資の過半出資容認へ(日経)

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は10日、アジアを中心に政財界の要人が集まる博鰲アジアフォーラムで講演し、国内市場を外資にさらに開放する方針を示した。中国で証券や保険、自動車製造を営む場合に外資の過半出資を認める。自動車などの関税を下げて輸入を拡大する方針も示した。米国との貿易摩擦を和らげ、交渉による解決につなげる狙いだ。



米中の貿易戦争を受けて、中国側が譲歩するような形になったといえばそうなのかもしれません。
しかし、これは世界経済にとっての大きな1歩なのではと思ったりしています。

現在、中国以外の企業が中国で事業を行う場合、中国企業と合弁会社を設立しなければなりません。
また、その際の出資比率も制限されており、証券では49%、保険・自動車は50%とされている。
この出資制限がこれまで日本も含め諸外国が中国への参入を検討する際の足かせにもなっており、
順調に成長してきた合弁会社を理不尽な法改正で乗っ取られてしまったり、
撤退を余儀なくさせられた例も過去にはあった。

もちろん今後の具体的な動きが気になるところだが、
改革開放路線を継続する中で
習近平のこの発言のインパクトはかなり大きい。

ここ最近では乱立する中小企業の淘汰を進める目的も含め
製造業において環境基準を見たいしていない工場の閉鎖を行ったり、
粗悪な製品に対する罰則を強化してきたところでもあり、
今回の政策にも信憑性がある。

逆に言えば、ここまで外資規制をしてきた中国が
一気に開放路線を加速させることができるほどの自信があるということでもあるのだろう。

真の意味での世界経済の中心となるためには公平性が求められる。
中国自身が世界のリーダーとなるために
そんな自覚が出てきたということなのかもしれない。